中ア・宝剣岳サギダル尾根
2018年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバーNN(記録)、他1
期間:2019年3月19日(火)

千畳敷駅9:50…サギダルの頭12:00…宝剣岳13:00…乗越浄土13:40…千畳敷駅14:30

宝剣岳の南側のピーク、サギダルの頭から東に向かって伸びるサギダル尾根。夏道はなく、積雪期限定で登られている初級バリエーションルートで、ロープウェイの千畳敷駅からすぐに取り付ける…という魅力的な謳い文句につられてしまった。

前日、各自で電車、高速バスを利用し、23:40頃に駒ケ根駅に集合。駅で仮眠をとり、翌朝は8:00発の始発バスでロープウェイしらび平駅に向かい、9:05発のロープウェイで千畳敷駅に向かった。

千畳敷駅を出ると高曇り。積雪300cm、気温-10℃、無風。登るサギダル尾根、宝剣岳、千畳敷カールが一望に見渡せる。距離感がよく分からず、案外にコンパクトだな、さっくりいけそうかもしれないと思い込む。 小さな祠の裏側からすぐ尾根に取り付く。トレースはない。登り始めは膝下程度のラッセル。少し前に降った雪が積もっている感じ。どんどん標高を上げていき、途中の岩場が近くなってくる。岩場までもう少しのあたりで傾斜がきつくなり、不安になったのでロープを出してもらう。
1ピッチ目は5mほど雪の急斜面を登ってからV級程度の岩場へ。岩場が案外に悪い。アイゼンの爪で立ち込むことをすっかり忘れていてかなり難儀する。
2ピッチ目は急斜面をブッシュを掴みながら登りちょっとした岩場を越えて、50mいっぱいでサギダルの頭まで。
サギダルの頭からは宝剣岳への岩稜がきれいに見渡せる。なかなか険しそうだ。極楽平から千畳敷に下りないかと一応提案してみるものの軽く却下される。
無雪期は鎖やステップなども付き、楽しい岩稜歩きの楽しめる稜線なのだが、嫌な感じに氷雪がついていたり小さなスノーリッジになっていたりして、なかなか思うように進まない。だいぶ時間がかかってしまったが宝剣岳に登頂し、乗越浄土へ。乗越浄土から千畳敷へはがっつりとトレースがついていて、快適に下山できた。

●アクセスについて
新宿駅から駒ケ根バスターミナルへの高速バスを利用した。本数が多く、終バスは駒ケ根に夜1時頃着まである。片道3700円、往復で買えばやや割引になる。バスターミナルからJR駒ケ根駅へは徒歩3?5分。駒ケ根駅は夜間も解放されている。待合室があるが、こちらは18時?翌8時まで施錠。

●路線バスとロープウェイ
冬期はロープウェイの始発が9:05。それに合わせて路線バスが運行している(駒ケ根駅前8:00発)。ロープウェイは1時間おきの運行で、千畳敷から下るロープウェイの最終は15:55。それに合わせて路線バスが運行(16:12しらび平発→16:58駒ケ根駅着)。

登り始めから急斜面のラッセル

1ピッチ目の岩場

サギダルの頭から宝剣岳方面を望む

宝剣岳への稜線