中間稜へは、一ノ沢に入って少し詰めたところから右手の稜線上へ雪面をラッセルしていった。途中にブッシュ帯があり、枝を掴んで這い上がる。稜線に上がる頃には青空が広がっていた。滝沢スラブでは雪崩が発生、雪煙に襲われ、視界が白くなった。樹林を抜けると雪面が広がっている。ここもラッセルに終始、途中から傾斜が強くなってくる。最後は笹薮とブッシュの連続で、おまけに雪は締まりがなくサラサラ状態で、皆が踏み込むたびに崩れてしまい、岩肌や草付が露出して非常に登りづらかった。根雪になっているともっと楽なのだが・・・。このブッシュ帯を抜けたところで時間切れ敗退。核心を前にしての敗退は残念だが、これ以上進むと下降ができなくなる。
下降は、懸垂2回のあと、一ノ沢出合まで歩いて下りた。皆、傾斜のあるところを前向きで下りているが、右膝が深く曲げられない私は中間稜取付きまで後ろ向き下降。冬合宿のときのようなパウダースノウだとラクチンなんだけどな・・・。
帰りの林道の雪は比較的歩きやすくなっており、1時間で駐車場着。往きのロスタイムがなければ抜けられたかな?
訓練山行とは言いつつ、やはりルートを完登する魅力は何ものにも代えがたい。ラッセルとブッシュを使った騙しのテクニックと少しは練習になっただろうか。