谷川岳東尾根
2015年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー(CL)米田、松邨、阪辻、西野、小川、中山、牛山、尼子(記録)
期間: 2016年2月7日

 東尾根も中間稜も、入会2年目までの会員のために代表が組んだ谷川岳雪稜登攀訓練山行だったが、結果はいずれも敗退。ルートを完登する醍醐味を感じてもらえなかったのは残念だが、そう簡単には登らせてくれないのも冬山である。またトライしてほしい。

(タイム)4:25ロープウェー駐車場発〜5:30出合の避難小屋着〜6:00小屋発〜10:40シンセンのコル(敗退)

 前夜、車から見た水上の街には「雪がない」。この時期の上越でこんな風景を目にした記憶が全くない。もしかしたら楽勝で稜線に抜けられるか!との思いは、翌日見事に粉砕されてしまった。
 翌早朝暗い中、ボーっとした頭で準備を整え、風が吹き、雪も舞う中、出発。案の定、林道には雪があまりなく、出合の小屋まで1時間で着いてしまった。登攀の身支度をし、6:00頃ヘッデンを点けて出発。出合の沢が露出しているのには吃驚!一ノ沢出合までも雪は少ない。ここからはラッセルに終始し、一応パーティ分けはしていたが、結局全員での共同ラッセルになってしまった。出合までの雪の少なさが嘘のように、吹き溜まりになっている箇所が多く、深いところは腰まである。記録では、出合からシンセンのコルまで2時間ほどとなっているが、なんとこの日は4時間40分。天候はそれほど良くはなかったが、突っ込めなくはない。しかし、コルまでの雪の状態を考えると、突っ込んだ場合にはかなりの残業になる可能性も大とみて、敗退を決める。

 下降は、少しクライムダウンした後、シリセードで下りてみた。傾斜はそれなりにあるのに雪質のせいかあまり加速もつかず、途中で止まってしまう。一ノ沢出合まであっという間に下りてしまうと、あとは4日後の中間稜の下見。今月滝沢リッジの登攀を予定している米田さんは、壁の偵察に余念がない。中間稜上の雪はどうなっているのか・・・。