予定では佐渡山のコルにベースを張り乙妻山、黒姫山と登る予定であったが、積雪状況やトレースの有無を考慮した結果、荷を軽くして日帰り変更。
はたして乙妻山の頂上までいけるだろうか?
林道をたどり分岐に着く頃明るくなる。黒姫方面にはトレースなし。
分岐より乙妻、佐渡山方面に向かう。一昨年の春は取付きを間違えてえらい目にあってしまった。今回はトレースもばっちりで迷うことなくコルに向かう小尾根に入ることが出来た。
尾根取り付きでクラストした雪にシールが利かずてこずるがその後順調に登り7時半にコルに着く。
コルにて大休憩。
ここより氷沢川の渡渉ポイント向かって滑り込む。佐渡山側をなるべく高度を落とさないようにトラバースしながらの滑り。
GPSに渡渉ポイントは入れてきたがトレースがあるので現在位置の確認だけ。
積雪も十分で難なく氷沢川を渡りまたシールを着けてトレースをたどる。
程なくして尾根に向かうトレースと北東斜面から降りてきたと思われるトレースに分かれる。
無難に尾根ルートを辿るか直接北東斜面を詰めるか少々迷うが、新雪も少なく安定していると判断して北東斜面から登ることにする。
だらだらとした登りが続きトレースも消えてくる。シールに雪が付きやたらと重たい。
シールのメンテナンスは重要だと反省する。
視界は悪くはないものの上部がガスっていて北東斜面の全貌は確認できない。所々のスキーの跡が精神的にありがたい。
標高も2000m辺りになりすばらしい斜面になってくるが時刻も11時半になり残り高さ300mは少々厳しくなってくる。
さらに傾斜がきつくなりこまめにジブを切りながら登るが時々滑り落ちてしまう。クトーを着けるも大して変わらず。早めに左の尾根上に上がれば良かったかも知れない。
2000m辺り無木立の斜面
頂上を諦め2,250mから滑走することにする。
急な斜面にバケツを掘り滑走準備。
視界が良くなるのを待ってみたが大して良くならず滑るラインも決めかねる。
12時45分滑走開始。
初めの50mは右寄りにラインを取り急な斜面を慎重に降りる。傾斜が良くなってきた所で左に進んでゆく。
最高の傾斜に広大なバーン、人気が有るのもうなずける。とにかく素晴らしい!
登り6時間が報われる!
13時20分、あっという間に終了。
スキーでも滑降終了点と思われる場所まで滑ってこれた。
板を割りシールを着けて佐渡山のコルに登り返す。
これが地獄であった。
14時30分コル到着
コルからシールを外し最後の滑走。
途中、スキーのトレイルに引き込まれ、シールを着けて登り返したところがあったが林道に合流しても板は滑り、あっという間に駐車場に到着15時30分。
身支度を整え戸隠キャンプ場に移動、一人宴会に突入。
明けて2月28日
天気 晴れ
今日は佐渡山往復とする。
計画では黒姫の予定だが昨日の疲れもあるし、何より寝坊は良くない。
3時半に起床するも二度寝。起きたのが7時。
急いで朝食をとり大橋に移動。
8時出発。
天候も昨日より良い。駐車場には私の他2台。
黒姫分岐に8時半に到着。今日も黒姫方面にはトレースなし。
先行者は乙妻方面らしい。
9時半、佐渡山のコルにトラバースせずにそのまま尾根沿いを進むと佐渡山に続く稜に出た。
黒姫、妙高、高妻、乙妻の展望が良い。
緩やかな稜の先には佐渡山の頂上が見える。
のんびりと歩きながら展望を楽しむ。
10時45分頂上に到着。遠くは噴煙をあげる焼山、火打も真っ白だ。
気温も高く風も穏やかなので頂上でのんびり過ごせた。
45分の大休止を終え、11時30分滑り始める。
頂上からは緩やかな下りで小さなアップダウンがあるのでストックを持っての滑走だ。
稜に出たところまでは忠実に来た道を戻る。多少漕いだが止まることなく佐渡山のコルに出る尾根の下り口まで来れた。
ストックを仕舞い、広い斜面のツリーラン。
雪もちょうど良く緩み滑りやすい。
尾根末端の昨日の失敗箇所をうまくこなして林道に合流。
林道はボブスレー状態で一気に駐車場。12時10分。
佐渡山は効率の良い山。
身支度をすませキャンプ場へ移動。下山連絡をして帰郷の途についた。
横山