徳本峠〜霞沢岳
2012年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:CL 小野寺、SL田中、野口、錦織
日程:2012年12月29日〜31日

場所 予定・徳本峠〜霞沢岳往復  結果・徳本峠〜ジャンクションピーク手前
天候  入山日 快晴、後半2日は雪、霙、雨
記録 小野寺
29日
4人ともいつもの「スーパーあずさ」にて9:39に松本着、その後タクシーにて中の湯へ。
タクシー代は沢渡まで12,300円、上高地まで16,300円と乗り場に書いてあるが、交渉して12,000円で中の湯、つまり新釜トンネルの入り口まで行く。いつもは松本駅からJRで新島々、そしてバスで中の湯となるのだが、今回はやや早く中の湯に着いたことになる。入山届を出しながら係員に確認したら徳本峠にはそれまで誰も入山者がおらずラッセルになるだろうとのこと。
装備入れ替え、食事などして新釜トンネルの出口をでたのが12:20であった。我々の他にはガイド付きの2,3のやや大勢のパーティがいた。大正池ホテル前、河童橋、明神を過ぎてすぐに徳本峠入り口に入る。予想に反して踏み跡はあった。予定としていた1700m付近に着いた時には16:00をやや回っていた。すぐにテントを張り、いつもの楽しい夕餉となる。就寝は21:00頃であった。





30日
4:00起床、朝方にパラパラとテントをたたく音が聞こえてはいた。その後静かになったが外は雪が少し降っている感じであった。食事をして出かける時間も降っていたが何となく湿っぽい。そしたらなんと、霙に変わっていた。上部に行けば雪になると思い、6:10にヘッドランプを付けて出発する。傾斜がきつくなる。皆スノーシューだ。途中に上から1名降りてきてこれから上はアイゼンがいいよ、と言ってくれたが構わずスノーシューを続ける。霞沢岳と徳本峠の分岐の指導票を徳本峠側に行き、2150m付近の峠着が8:15であった。周りの視界はあるが遠くは見えない。小屋も営業はしていない。近くにテントが1張りあった。依然として雪は降り続いている。風は多少あるが強いわけではない。とりあえずジャンクションピーク(2428m)まで行こうということで出発する。全体として尾根通しではなく、トラバース気味に進むが傾斜の強いところも多々出てくる。上部の尾根と尾根がぶつかる手前では沢側に寄りながら道を取り、しかも急峻になっており、新雪のせいもありラッセルに苦労する。またずっと降り続いたら表面から雪崩れないとも限らない、、などと考えながら進む。10:30になってもまだジャンクションに着かない。標高差的にはあとせいぜい50mくらいかな、と思った(傾斜がかなり緩くなった)が先ははっきりせず、戻るときの表層雪崩の危険も感じており撤退を決断する。10:45に下り始め、分岐を経て12:10にテント場に着く。分岐からは殆ど霙よりも雨に近く、テント場に着いたときは全く雨であった。冬山の雨は久しぶりだ。何10年ぶりだろう。冬用の衣類も体もずぶ濡れ、テントに入り火(コンロ)を焚き、乾かすことに努める。結局翌日の明け方まで雨は続いた。当初全く濡れなかったゴアのテントの内側もこの時には、まあ濡れていた。それでもビッショリという感じではなかった。酒は別にして時間つぶしの物は持って行かなかったせいもあるが雨のテント生活とは暇なものである。と同時に後になって思うと至福の時間と感じることもある。


     峠間近                    徳本峠標識

    登り                      終了点付近

BCに下る

31日
4:30起床、食事をしてテントの外に出るころには雨も止んでいた。
テントを畳んで7:00出発、11:00前にはトンネル口に着いた。その後坂巻温泉〜松本で飲食し、帰京した。松本駅の食堂街はモデルチェンジしており、いつもの店はなかった。


以上。