2004年2月14日〜15日 八ヶ岳 旭岳東稜
2003年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー 久留島,牛山,下田,山田(山の会樹眩霧)

13日 JR八王子駅集合,11時半 牛山車で出発
美しの森駐車場 2時頃着 3時半就寝

14日 天気快晴,暖かい(春一番が吹いた)

6時 駐車場発
8時30分 出会い小屋
15時30分 第1岸壁取り付き
22時 旭岳 (天気吹雪に変わる)
24時30分 旭岳から北西に延びるどこかの尾根の小ピーク
(ツェルトでビバーク)

睡眠時間1時間半で,5時に起き,6時発.出会い小屋までは非常に快調に飛ばす. 旭東稜に入ると,中がさらさらでしまらない雪(こしもざらめ?)のため特に急斜面 で歩きにくく,ペースが落ちる.しかし天気が良いためか徐々に状態は良くなる. 2000年3月に来たときの幕営地は13時頃に通過し,今日中に抜けられそうという 気分がみなぎる.しかし,急斜面に入ると冬山2回目の下田はペースがかなり落 ちた.それども最初の急な雪壁まではノーロープで越え,五段の宮の直下に15時 30分に着く.この時点でぎりぎり明るいうちに抜けられるかどうかという展開に なった.先に牛山─下田組が左のブッシュ混じりの草付きを登るが,久留島─山 田組も同じところを登ったので,ロープが交錯して時間をロス.2ピッチ目は久留 島が先行し,2ピッチ目抜け口でビレイしている時,日が落ちて急速に暗くなる とともに,谷の下から急に雲が沸き上がって来て雪も降り出した(18時).そこか らはヘッデンを付けて行動.雪洞が掘れそうな場所は積雪が十分でないため見つ からず, さらに雪壁を2〜3越えて登る.最後に短い急な雪壁を越えてからナイフ リッジを抜け,やっと木の横の安定した場所でビレイをしたら,そこが旭岳のす ぐ下だった.旭岳に着くと西側から強風が吹き付けるため,時々体のバランスを 崩すほどだ.また,吹雪で視界はあまり効かない.ツルネまでなんとか行こうと いうことで下降を始めるが,尾根をどんどん下っていくと方位も西過ぎるし登山 道でないところを歩いている感じだ.1時間くらい下ったところで道を間違えて いることを認識する.みんなやばそうでもあるし,ツルネまでたどり着くのは困 難だということで,途中1回休んだ小ピークの風下側まで登り返してビバークに 入ることにする.ややスペースのある場所をならして2人用ツェルトを2張り張っ て2人ずつはいる.火器は一つしかないので,順番に使って水を作ったり暖まった り,つまみ用に持ってきたソーゼージを食べたりした.

15日 天気 稜線は吹雪,沢の中は曇り
7時 ビバーク地点発
9時 ツルネ
13時15分〜15時20分 出会い小屋(ラーメンをつくって食べる)
17時25分 美しの森駐車場

隣に寝ていた久留島の声で朝起きると,ツェルトの上にだいぶ雪が積もっていて, 声は聞こえるけど,姿を見るまでにとても時間がかかった.ちょっと行動食を食 べて出発する. ビバーク地点から昨日歩いた部分を登り返すと,旭岳〜ツルネを結ぶ稜線上の 登山道に出た.そこからは,時々登山道であることを示すペンキや看板を見つけ ることができた.昨日の夜にだいぶ降雪があってラッセルがあるので,思ったよ り時間がかかってようやくツルネに着く.ツルネ東陵の下りは,ラッセルがかな りあり,時間がかかった.一度道を間違えて右よりの尾根に入ってしまい,登り 返したため30分以上ロスした.出会い小屋では,ゆっくり休んでラーメンを食べ たり,久留島の指をお湯で暖めたりして,ちょっと長居しすぎた.最後は夕焼け に染まる富士山が見えた. 清里駅のそばの寿司と和食の店で夕食.ちょっと値段が高め.久留島が凍傷で箸 が持ちにくそうにしていた.

(記 牛山)


1日目まだ元気な頃


核心部の第1岸壁(五段の宮)


2日目疲れきっている人