吾妻連峰 前川大滝沢
2020年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバーNN、DS
期間:2020年8月27日

コースタイム:峠駅(1:00)滑川橋(0:40)滑川大滝(0:35)大滝巻き終了(3:20)登山道(1:40)滑川橋(1:00)峠駅


8/26(水)

22:00、奥羽本線峠駅集合
途中電車が遅れたり止まったりで予定より少し遅くなったが無事終電で合流。峠駅は電車が上下線で1日6本ずつしか止まらない秘境駅。駅舎が特徴的で周辺の建物含め、まるで廃墟のような場所だった。
寝床を駅の出口付近に決め、軽く宴会。天気が良く星空が綺麗に見えた。

23:00、就寝

8/27(木)、曇り後晴れ

5:00、起床
朝方は曇りで山にもガスがかかっていた。
5:20、峠駅発
滑川橋まで約4km。朝一の車道登りが地味にキツい上、蚊が耳の周りで鬱陶しかった。日本海と太平洋の分水嶺の看板を境に下りに変わる。

6:20-6:40、滑川橋駐車場
駐車場に荷物をデポし、沢の身支度を済ませ入山。滑川橋から入渓する。大滝沢は入渓からいきなり素晴らしい様相。歩き出して最初に出てくる五階滝は、右岸からバンドへ一段上がってトラバース、その後滝の左壁を直登。落ち口には腐ったスリングと支点の残置物があった。



7:20-7:40、滑川大滝
120mのスケールには思わず声が出た。圧巻。名爆百選というのも頷ける。一頻り写真撮影をした後、いったん滝が見えなくなるナメの途中まで戻り、右岸に赤テープが乱打されている巻道の入口へ向かう。大滝の巻道はほぼ登山道並みに歩きやすかった。

7:50、登山道合流(大滝展望台)

8:00、トロッコの車輪手前の古びたスリングから左へ下降

8:15-8:30、巻き終了、一休み
ようやくガスが取れて青空が広がってきた。トンボがたくさんいて早くも秋の訪れを感じる。

8:50、ネコノ沢分岐

9:00、ホラノ貝沢分岐

9:15、幅広の滝

右壁から小さく巻く。

9:20-9:30、幅広の滝上で水遊び
釜風呂に浸かってみたりナメの上でごろごろ寝転がってみたり、全身ずぶ濡れになりながら夏を満喫した。

9:40、ヒョングリの滝を登るために念のため1Pロープを30m出した。左壁からトラバースしてヒョングっている場所まで進み、滝中央のスラブの水流沿いを行こうと試みたがランニングが全く取れず微妙だったため、直登は諦めそこからまた左壁を巻き上がった。

10:20、Y字状の8m滝
泳いでへつると胸まで浸かりそうなので左壁からへつって滝に取り付き、左岸へ渡って直登。
続く10m滝、15m滝は右壁から直登。

この辺から硫黄の匂いが徐々にするようになってきた。沢の中も硫黄で白くなっている箇所があった。

10:45-11:00、壊れた吊橋の下
ここから先は沢の様相が変わり巨岩とゴーロ帯になる。桶木沢と入道ノ沢の出合はどちらも右俣へ進み潜滝手前の登山道まで沢を詰めた。藪漕ぎなし。開けた沢なのでヌメリはほぼなくラバーソールは最後まで快調だった。

12:15-12:35、登山道合流
休憩中に潜滝まで散策。

大滝展望台までの一般登山道は人があまり入っていないせいか笹藪が登山道を侵食し始めていた。山行中も滑川温泉付近まで誰とも会わなかった。

13:50、大滝展望台
登山道以外の踏み跡が多いので看板の地図をよく確認。
滑川温泉へ直接下りる吊り橋は老朽化のため通行禁止になっており、滑川橋方面の登山道を辿り沢を渡渉して車道に出た。

14:15、下山
滑川温泉で日帰り入浴し、再び峠駅まで歩く。風呂上がりに暑い中また汗をかくのは憂鬱だが仕方がない。
帰りの電車まで時間があるので駅前で唯一営業していた峠の茶屋という力餅のお店に立ち寄った。とても趣があってお酒もあり美味しい力餅をたらふく食べれるのでここに来た際には是非寄りたい店になった。

前川大滝沢はとにかく美しかった。難しさはないが見所がたくさんあり今まで行った中では1番綺麗という言葉が似合う沢であった。