笛吹川水系 東沢 釜の沢東俣
2016年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー西野(記録)、錦織
期間:2016年7月15〜16日

7月15日(金)
西沢渓谷入口9:20…釜の沢出合14:30…1550m付近幕営地15:30
7月16日(土)
幕営地5:50…両門の滝6:30…甲武信小屋10:00…西沢渓谷入口14:30

7月3連休、湯檜曽川本谷を計画していたが天気予報が全くよくなく、多少なりともよさそうな奥秩父方面に転戦することにした。昨年トライしたものの取り付きを間違えてしまった釜の沢東俣を目指した。

7月15日
6:00王子駅に集合し、錦織車で西沢渓谷の駐車場へ向かい、スタート。曇り空でやや蒸し暑い。ピンクのテープがベタ打ちの踏み跡をたどっていく。途中で1カ所見落としてしまい、登れない滝が現れて戻り、ルートを修正する。11:30ごろ、土砂降りの雨になり、30分ほど停滞。雨が小やみになるのを待って出発。
ゴーロ歩きで東のナメ沢、西のナメ沢を過ぎ、今度こそ釜の沢の出合を見落とさないように右を注意深く見ながら歩く。釜の沢はどうしてこんなに大きな沢を見落としてしまったのか、というほど大きな沢だった。看板もついていて、ペンキで岩にマーキングもある。とりあえず今年は正しく取り付けてほっとする。魚止めの滝を過ぎ、美しい千畳のナメを歩き、6m曲がり滝を左岸から巻くと、幕営適地がいくつも現れる。両門の滝の先の台地で泊まる予定だったが、天気も気になるので両門の滝手前の右岸高台で幕営。ツェルト設営と同時に土砂降りの雨となり、念願の焚き火はできず、ツェルト内でひたすら宴会。

7月16日
4:30起床。ゆっくり朝食、身支度をし、5:50出発。霧雨が降っている。歩き始めてすぐに両門の滝に到着。左岸の踏み跡を進む。釜の沢は大きめの滝はすべて巻く。巻き道がついているし、ピンクのテープもがっつりついている。しかし雨で濡れた岩はなんとなく気持ち悪く、巻き道の斜面は水を含んですべりやすい泥状になっている。いくら濡れるからとはいえ、雨の日の沢は楽しさ半減だなと思いながら歩く。
泊まる予定だった台地を過ぎ、沢じたいはいったんガレや倒木に埋まった感じになり、左岸の踏み跡をずっとたどっていく。これもまたピンクのテープがしっかりつけられている。1900mあたりで再び沢に戻り、急な登りを詰めていく。ところどころ水の中を進むが、曇っていて寒い。木賊沢を過ぎ、しばらく進むと目印のポンプ小屋に到着し、釜の沢東俣、無事に遡行完了。ここで冷たい水をたっぷり汲んで、登山道を10分ほど進んで甲武信小屋で休憩。長い長い登山道を下って、西沢渓谷に戻った。

●登山メモ
・ 1泊2日の行程だが、両日とも行動時間がかなり長い。前夜泊にすると、初日がゆとりの行程になるだろう。
・ 幕営適地は両門の滝の手前、曲がり滝の先ぐらいからあちこちにある。いずれも快適と思われる。1750m付近、左岸台地は非常に広く、ハイシーズンにはいくつものパーティが入りそう。焚き火の跡も多数。
・ 下山後の温泉は、帰り道の途中に建つ白龍閣を利用。日帰り入浴500円、露天風呂あり。