赤谷川 笹穴沢
2014年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー植田、西野(記録)
日程:2014年9月29日

川古温泉4:30…赤谷川林道終点6:00…金山沢出合7:30…1140m二俣9:00…30m大滝11:20…40mナメ滝12:10…平標山15:00(15:20出発)…平標登山口バス停16:40

平標山を水源とし、幾多の大滝、ナメ滝を連ねて赤谷川に注ぐ優美な谷(「東京起点沢登りルート120」より)、笹穴沢。昨年から1泊で計画をしては悪天候に阻まれていたが、満を持して前夜発日帰りで計画をした。

前夜22:40頃に水上駅に集合し、タクシーで川古温泉まで入る。駐車場の先、ゲートの手前にツェルトを張り、軽く入山祝いをして就寝。
翌朝4時起床、4:30出発。赤谷川林道をひたすら歩く。夏はヒルが出るそうだが、今回は出なかった(と思う)。林道終点から踏み跡をたどって沢に入る。

金山沢出合までは巨石のゴーロが続き、非常に歩きにくく消耗する。金山沢出合を過ぎて、ようやく歩きやすくなり、小滝も出てくるようになった。基本的に小滝はすべて登ることができる。晴れていて歩いていると暑いのだが、水流沿いで水を浴びると冷たい。ところどころ、浸かると気持ち良さそうな渕もあるのだが、秋なのでさすがに無理。クロガネ岩峰を左手に見ながらさらに進み、1140m二俣で休憩。

二俣からすぐに2段20m滝が現れる。トポには「右壁を登るが容易」とあるが、念のためロープを出す。容易というので西野がトップで登るが、草つきで微妙にいやらしい(もしかしたら登る場所を間違えたのか)。この滝を過ぎるとすぐに12m滝。ロープを出し、植田がトップで右壁を登る。その後も小滝、ナメ滝が連続し、楽しい。空がだんだん近くなっていく。そしていよいよ核心の30m滝。トポでは左壁を登るとあるが、右壁を登っている記録も多く、実際に右壁のほうが快適に登れそうと判断し、植田がトップで登っていく。ハーケンもいくつかあった。下から見えている部分は快適に登れたが、最上部が滑りそうなスラブで怖かった。

30m大滝を過ぎ、しばらく進むと40mナメ滝が現れた。見ているぶんには素敵な滝だが、登り始めると傾斜も強く、足を滑らせそうで非常に恐い。支点が取れる場所もないので、ロープ無しで「怖い怖い」と呟きながらひたすら登る。周りの景色を楽しむ余裕なし。ここからしばらくナメ滝が続く(トポによってはまとめて200mナメと記載しているものもある)。終盤に出てくる少しかぶり気味の10m弱の滝は右岸から巻いたが、小さく巻こうとしたらルート取りに失敗して西野がセミになりかけた。1660m地点の二俣を左に進み、どんどん高度を上げていく。やがて笹に覆われたトラバース道に出て、さらに進むと草原に飛び出した。ガスに巻かれながら草原の斜面を登り、平標山に到着。沢装備を解除し、松手山経由の登山道で元橋へ下山した。

● 山行メモ
・ 水上の関越交通タクシーの営業は7:00?23:00。つまり、終電で水上駅に着いてもタクシーでの移動はできない。駅で寝ても7:00まではタクシー移動ができない。
・ 川古温泉には入口に駐車スペース(あまり大きくない)あり。今回は駐車スペースよりさらに先、ゲート入口の手前の舗装部分にツェルトを張った。
・ 1泊の場合、幕場適地があまりない。入渓点?金山沢の中間あたり、右岸に非常に快適そうな大地があった。金山沢出合周辺にも泊まった記録がある。金山沢から先は適地ほぼなし。
・ 元橋(平標山登山口)から越後湯沢行きのバスは1時間に1本程度の運行。
・ 越後湯沢周辺の日帰り入浴施設はクローズが早い。今回は駅東口から徒歩3分の江神温泉を利用。13:00?20:00/水曜休/400円


金山沢出合


1140m二俣手前、3条6mの滝


12m滝を登る植田


核心の30m滝


30m滝、右壁を登る植田


40m大ナメ滝


なぜかガスガスの平標山山頂