鬼怒川・赤岩沢〜魚沢
2014年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー西野(記録)、錦織、佐々木夫妻、松邨
日程:2014年8月30〜31日 8/27-31の4泊5日で八久和川の遡行を計画していたが、悪天候で中止にしてしまった。替わりに土日で癒しの沢山行…というつもりで、ナメと樹林が美しいと知人から勧められた奥鬼怒の沢を訪れた。

8月30日(曇りのち雨)
女夫渕温泉9:20…赤岩沢出合10:40…赤岩の大滝12:30…1700m地点14:00(幕営)
 朝6:00に東浦和駅に集合し、佐々木車で女夫渕温泉に向かう。朝から雨で気温が低く、雨がひどいようなら沢は諦めて鬼怒川のオートキャンプ場で温泉宴会に切り替えようかと考える。…が、ほどなく雨は止み、晴れ間が見えてきた。女夫渕温泉で松邨くんと合流。身支度をしてスタート。
 黒沢沿いを走る黒沢林道を進み、赤岩沢へ。大きな堰堤を過ぎ沢に降り立つとすぐに、赤岩沢の出合に到着。はじめは水流も少なく、ときどき伏流になっていて地味。すぐに堰堤を越えるが、右から巻いたらかなり悪かった(通常は左から巻くらしい)。その後も巨石帯が続く。1時間近く歩き、だんだん小滝が現れてくると、ほどなく赤岩の大滝(50m)が現れた。下のテラスまでフリーで登ってから、佐々木さんがロープをつけて右壁から登る。途中にハーケンが1カ所。後続もスムーズに登った。ちなみに巻き道は右岸にあったようだ。
 その後はナメと小滝が連続する。小滝はほぼすべて登ることができて快適だ。ナメも美しく、ひたひたと歩ける。13時半を過ぎ、少し空の色が暗くなってきた。一雨くるかもしれない。時間は早いが幕営地を探しながら歩くうちに、焚き火の跡が残る広場に出た。迷わずここで行動終了。
 ツェルトを張り、薪を集めて焚き火開始。薪が湿り過ぎているのかなかなか火がつかず、雨も降り始めて今日は焚き火無しかとヒヤヒヤしたが、錦織さんの技術と松邨くんの頑張りでなんとか火がおこった。焚き火を囲み、担ぎ上げた酒を飲み尽くす。


8月31日(曇りときどき晴れ)
幕営地6:00…2段50m滝6:20(滝上に出る8:00)…黒沼田代9:10…三俣10:15…魚沢出合15:00…女夫渕温泉15:20
 4:30頃起床、6:00出発。幕営地付近からすでに50m大滝が見えている。歩き始めてすぐに大滝に到着。ここは左から巻く。…が、枝沢を上がり過ぎてしまい、2000mピーク近くまで来てしまった。来た道を戻り、トラバースの踏み跡を見つけて滝上に出ることができた。ここからは小滝を気持ちよく登りながら順調に沢を詰め、黒沼田代に到着。登山道のない小さな湿原に陽光がきらきらと差している。
 ここからは魚沢を下降する。湿原を横切り、コンパスで確認しながら進むとすぐに沢筋が現れた。どんどん下っていく。途中、滝を下るのに懸垂下降を5回ほど。中流部は長くて広いナメが続くのだが、下りだと滑りそうでなんとなく心地悪い。後半のゴルジュは倒木が多くかぶさっていて、少し難易度が下がっているかもしれない。最後に出て来た20mナメ滝の巻き下りがかなり悪くて泣きそうになった。
 最後にゴーロ帯を下っていくと、黒沢との出合に着き、対岸に渡って林道に出る。来た道を戻り女夫渕の駐車場に到着した。川俣湖温泉「上人一休の湯」で汗を流し、帰途についた。

●メモ
赤岩沢?魚沢ルートは、逆コース(魚沢遡行?赤岩沢下降)の記録も多い。魚沢を遡行する場合、行程が長いうえ、直登できない滝が多く、巻き道もあまりよくない印象。中盤には広いナメが続いており、登るぶんには気持ちがいいかもしれない。

  女夫渕は、以前は温泉宿があったが現在は廃業。駐車場の最寄りの「御宿こまゆみの湯」で日帰り温泉をやっているが、14時まで(…ほぼ使えない)。


赤岩の大滝50m


赤岩の大滝をリードする佐々木


赤岩の大滝をフォローで登る松邨


黒沼田代


魚沼の下部ゴルジュ