楢俣川・ヘイズル沢〜アリキノ沢
2014年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー西野(記録)、錦織、松邨、浦西さん
日程:2014年7月20〜21日

7月20日
楢俣ダムゲート9:15…ヘイヅル沢出合11:30…1200m付近幕場16:00
7月21日
幕場6:00…二俣7:00…アリキノ沢奥の二俣(1500m付近)9:00…笠ヶ岳11:40(12:10発)…咲倉沢避難小屋13:30…楢俣ダムゲート16:30

7月3連休。3日使って栗子山塊の沢を予定していたが、天気予報が全日雨。多少天気がよさそうな近場で、後半の2日を使った沢に予定を変更した。「きれいなナメが楽しめる癒しの初級沢」という、楢俣川の支流・ヘイズル沢から、尾瀬の笠ヶ岳に突き上げるアリキノ沢へつなぐ山行を計画した。

7月20日(晴れ)
 8:15に水上駅集合、楢俣ダムに向かう。ならまたオートキャンプ場との分岐の駐車スペースに車を停め、スタート。ヘイズル沢出合までは林道歩き。舗装されている道路だが、ところどころ崩壊している。2時間ほど歩いてヘイズル沢出合に到着。ゆっくり休憩。ここから今日の幕営地までは標準で2時間?2時間半程度の道のり。時間もたっぷりあるし、釣りもしながら登ろう、ということになる。
 歩き始めてすぐにゴルジュが現れ、その後も小滝や淵、ナメが次々現れる。水量はやや多め、水を浴びて滝を登るのに躊躇するレベル。平水時は普通に登れるであろう滝も、ちょっと不安で巻いたりロープを出したりしていたら、思いのほか時間がかかった。16:00頃、非常によい幕営適地が右岸にあるところで行動終了。高台の樹林にツェルトを張り、河原で焚き火宴会。あいかわらず、各自やや多めに持って来た酒を全部呑み尽くす。焼魚が食べられた。松邨くん、ありがとう。

7月21日(晴れ)
 4時起床。焚き火をしながら朝食をとり、6時出発。二俣まではすぐだと思っていたが、案外と手前だった。二俣手前にある20m大滝の高巻き(右岸から)にやや苦戦し、幕営地から1時間ほどで二俣に到着。
二俣から先も、登れる小滝やナメが連続する。天気はよく、快適な遡行。すぐにまた二俣(アリキノ沢出合)に出て、アリキノ沢に入る。初日同様に水量がやや多く、少し滝がぬめっているので、ロープで確保して登る箇所もあった。地形図にある1250m付近の二俣が見つからず(地図にはしっかり水線も入っているので、顕著な二俣かと思っていたのだが、そうでもなかったらしい)、進む方向は正しいはずなのだが不安になってくる。標高1550mあたりで二俣が現れ、奥の二俣であることを確認、やっとほっとした。
ここからは稜線に向けてどんどん標高を上げていく。水流は次第に細くなり、巨岩帯が現れるとほどなく水が枯れる。大きな岩をよじ上るように進むのが、かなり消耗する。最後は草付きとザレ、岩の斜面。不用意に足を置くと、大きな石でも動くのが怖い。高山植物もかなり咲いているが、写真を撮ったり楽しむ余裕なし。それでも息をきらしながら登っていくと、笠ヶ岳の看板、そして山頂でくつろぐ人々の姿が見えた。ぴったり山頂に突き上げて遡行終了。
 山頂で30分ほどくつろぎ、下山。楢俣ダムへ下る登山道は、ひたすら長かったが、山頂直下の沼では湿原の花々が見頃を迎えていた。無事に全員で下山し、帰りに湯の小屋付近の新しい日帰り温泉施設で汗を流し、帰京した。


釣り上がる松邨。


登れる滝が快適


焚き火準備中


15m滝。右岸から大高巻きした


ありきの沢奥の二俣


詰めの巨石帯


笠ヶ岳に到着