北海道 大雪山・知床連山
ルート:大雪山: 層雲峡=銀泉台〜小泉岳〜白雲岳〜白雲岳避難小屋〜北海岳〜黒岳〜層雲峡
    知床連山: 羅臼登山口〜羅臼岳〜三峰〜サシルイ岳〜オッカバケ岳〜二つ池〜南岳〜知円別〜硫黄山〜カムイワッカ
メンバー:錦織良・中島忠男・佐々木満喜代・野田孝幸
日程:2012年9月15日〜24日
記録:
今年5月の八甲田山岩木山では、本メンバーに佐々木さんと小野寺さんが加わり、快適な春スキーを楽しむことができた。その際に飲みながら出た計画が北海道の山にサケ・マス釣りを加えた今回のツアーだ。北海道千歳に家庭を持ち単身関東へ転勤している野田さんの発案に皆が賛同し10日間のビックツアーとなった。

H24.9.15
JR東浦和11:00=仙台港15:45(太平洋フェリー)=苫小牧
JR東浦和集合し、東北自動車道路を仙台へ向かう、3連休の初日とあり渋滞が心配されたがさほどの遅れもなく仙台港へ到着。フェリーの搭乗手続きを済ませ船の中の宴会用飲み物を買出し、船に乗り込みツアーの成功を祝して乾杯!


フェリー船中

H24.9.16
苫小牧10:50=千歳11:20=札幌17:00=層雲峡22:00
船は揺れもなく翌朝苫小牧港へ到着。千歳の回転鮨屋で昼食をとり野田さん宅でキャンプ用機材を積み込み、札幌ススキノ居酒屋「コロボックル」にて北海道の旨いもの酒肴で乾杯! 運転の野田さんには申し訳なかったがその後道央道を通り層雲峡に入り無料駐車場に車を止め、隣にテントを張って一寝入り。ここまでの運転で車内に焦げたような臭いが発生し車のマフラーに異常を発見する。

H24.9.17
層雲峡5:35=銀泉台6:45〜赤石岳10:00〜白雲岳分岐10:35〜白雲岳11:15〜避難小屋12:20
コンビニで朝食を買い、層雲峡バスターミナルからバスに乗ろうとしたところ、タクシーから同乗の声を掛けられ30分早く出発。銀泉台で水を採り、歩き始めるが満喜代さんの腰に異変。どうやらぎっくり腰の模様。何とか歩くことはできそうなのでそのまま出発する。東京を出るときの北海道の週間天気は全日程が曇りのち雨であったが、今のところ雨は降らずどんよりとした空模様だ。白雲岳分岐に着き、旭岳へ向かう予定であったが、天候がよくないのと満喜代さんの体調から、今日の宿泊を白雲岳避難小屋にすることとした。分岐でザックと満喜代さんを残し、三人で白雲岳山頂を往復。白雲岳避難小屋は分岐から20分ほどの山腹に立つ綺麗な小屋だ。小屋番が一人いるが食事の提供などはせず、素泊まり1000円となる。天幕場も広く20〜30張は張れそうだ。昼過ぎと早いが近くの沢で持参のビールを冷やし、小屋の二階を我々4人で占領して乾杯!


ガスの中の白雲岳

H24.9.18
白雲岳避難小屋5:30〜北海岳7:10〜黒岳石室8:45〜黒岳9:20〜黒岳リフト10:35=層雲峡=ウトロ知床国設野営場19:00
悪かった天気も夜中には満天の星空に変わり快晴の朝となった。避難小屋を出て分岐までの登りは30分程度だが、避難小屋の向こうにトムラウシが手に取るように見える。分岐からは上り下りの少ない岩と草原のルートを歩き北海岳に到着。旭岳、噴火口、黒岳と大雪山の全てが見渡せる。北海岳からは噴火口から流れる沢へ下り、黒岳石室を経て黒岳山頂へ。黒岳山頂は層雲峡からのハイカーがたくさん登ってきており大変な混雑となっている。たくさんのハイカーとすれ違って黒岳ペアリフト乗り場へ下り、層雲峡ロープウエイで駐車場へ到着。駐車場で車のマフラーの応急修理をし、日帰り温泉で汗を流し、昼食をとって一路ウトロへ向かう。途中北見で満喜代さんの治療のため診療所に寄り、その間買出しをしてウトロ知床国設野営場には暗くなってから到着。キャンプの設営で野田さんのキャンピング機材にびっくり。何から何まで揃っていて以後快適なキャンプ生活を堪能できた。蚊帳付きタープの中でジンギスカンを焼き冷たいビールで知床到着を祝って乾杯!


白雲岳避難小屋とトムラウシ


北海岳


黒岳


快適ウトロのキャンプ地

H24.9.19
ウトロ知床国設野営場=知床峠=フンベ川=ウトロ知床国設野営場
今日は休養日とカラフトマス釣り。キャンプ場を6:30起床し、車のマフラーを針金などで補強修理。天気も良いので知床峠までドライブ。羅臼岳の山頂はなかなか雲が取れず、国後島も目の前に見えるはずなのだが雲の下。帰りにウトロ側登山口木下小屋に寄り羆の出没状況などを聞き、さらに知床自然センターに寄って熊よけスプレーの使用方法を習い、1本レンタル(1000円/日)する。午後フンベ川へ釣りをしに行く。川幅5m前後の川だが多くのカラフトマスが入り込み産卵中だ。針を垂らすとカラフトマスが背や腹に引っ掛かり、針を外すのが大変な騒ぎになる。川に上ったカラフトマスは美味しくないらしく、北海道では「ホッチャレ」なのだそうだ。目当てのオショロコマがなかなか掛からないが何とか4匹をゲット。お腹を裂くとカラフトマスか鮭の卵(イクラ)を一杯に食べていた。満喜代さんが治療から戻る間、隣のウトロ温泉夕日台の湯で湯に入り、満喜代さんが戻ってからオショロコマのバター焼きで夕餉の乾杯!

H24.9.20
ウトロ知床国設野営場=ホロベツ川河口=ウトロ知床国設野営場
昨日の夕日台の湯のテレビ天気予報によると、今日は悪く、明日から回復の予報が出ているため。知床連山の縦走は21日からにして今日はカラフトマス釣にする。早朝3〜4時頃雨が降る。5時、雨が上がったので野田さんと二人でホロベツ川河口へ向かう。河口には10人程度の釣師が竿を振っていた。我々は少し離れて竿を振るがヒットは無し。他の釣師は2〜3本のカラフトマスを背びれなどに引っ掛けてあげていた。7時一旦キャンプ地に戻り野田さんに明日からの準備を託し、午後は中島さん満喜代さん錦織の三人で同じ場所に向かう。朝の釣師は誰もいなくなり、新たに地元の釣師2名が我々と同じに釣り始めた。河口のすぐ近くでカラフトマスに混じりオショロコマがたくさん確認できる。針を垂らすとオショロコマが入れ食い状態で上がる。しばらくオショロコマで遊ぶが私の投げ竿に鮭マスは掛からない。地元の釣師が鮭を釣り上げ、話をしていたらその場で三枚におろし、イクラも一緒に分けてくれることになった。したがって今日の晩御飯はチャンチャン焼きで決まり。食べきれないほどの鮭とオショロコマで乾杯!


カラフトマスの手づかみ


鮭のチャンチャン焼き

H24.9.21
ウトロ知床国設野営場4:40=知床峠=国設羅臼温泉キャンプ場5:15〜泊場8:35〜羅臼岳分岐10:55〜羅臼岳11:55〜三ツ峰キャンプ場13:20〜二ツ池16:10
体調の悪い満喜代さんは知床連山の縦走をキャンセルし、留守番をしてくれることになり我々3人の送迎をしてくれることになった。キャンプ場を出て知床峠を通過し、羅臼キャンプ場に着く。国道を挟んで熊の湯がある。テレビ情報によると羆は鮭マスの餌を求めてウトロ側から羅臼側の沢へ移動しているとのことであった。我々も鈴を付け、声を出し、警戒音や笛を鳴らしながら登る。天気は良く、国後島が目の前に見える。泊場付近では底が硫黄で白くなった沢が流れ、ワイルドな景観を見せてくれている。屏風岩からは上りが急になり息が上がる。羅臼平への分岐で中島さん野田さんは巻道を辿り、羅臼岳の山頂を踏んだことのない錦織一人で羅臼岳山頂へ向かう。付近には羆の糞が沢山見ることができる。岩清水では綺麗な水が流れ喉を潤すことができ、山頂では国後島、雄阿寒岳、雌阿寒岳、これから向かう硫黄岳まで見渡すことができた。三ツ峰で待っていてくれていた二人に追いつき、サシルイ岳、オッカバケ岳の登りを越えて二ツ池に到着。他にパーティは無く、曇り始めた空の下にテントを張り野田さんが担ぎ上げたビールで乾杯!食事の後は、面倒だが食糧と食器をフードロッカーに収納して就寝。


羅臼岳から硫黄岳

H24.9.22
二ツ池4:55〜南岳〜知円別岳〜硫黄山8:30〜カムイワッカ橋12:05=知床自然センター13:30=ウトロ知床国設野営場=西別小屋18:00
オホーツク側から風とガスが吹き付け何も見えない。ルートは背丈まで伸びた這松のトンネルの中で、風上に向かって進む我々は羆との鉢合わせが怖い。ルートに積もった這松の枯葉に足跡らしきものも見受けられ、盛んに声と警戒音を出して歩く。知円別岳付近からは這松に変わり噴火口特有のザレ場のルートになる。硫黄山への登りに差し掛かる頃から視界が開けてきて青空も見えるようになってきた。山頂への分岐で中島さんを残し、野田さんと錦織で硫黄山へ登る。山頂では視界が晴れ羅臼岳も昨日歩いた稜線も見渡すことができた。硫黄山からは硫黄沢を下ることになる。下るにしたがって森林の中へ、そして這松のトンネルに入ることになり羆への注意をしつつカムイワッカ橋へ無事到着。カムイワッカは沢全体がお湯の沢。第一の滝で汗を流しシャトルバスに乗り込む。知床自然センターでは満喜代さんが車で迎えに来ていてくれ、熊よけスプレーを返却し、昼食後キャンプ地へ戻る。キャンプを撤収し、一路西別小屋へ向かう。途中裏摩周湖展望台で摩周湖観光、夕食の弁当と朝食を買って西別小屋に入る。西別小屋は地元の山岳会の所有であるがログハウスは綺麗で立派な山小屋であり、これが無料とはさすが北海道は太っ腹だ。快適な山小屋でストーブを炊き、北海道最後の夜をビールとお酒で乾杯!


硫黄岳山頂から羅臼岳

H24.9.23
西別小屋5:30=開陽台=阿寒湖アイヌコタン=足寄=千歳野田さん宅=苫小牧港=仙台港
快適な西別小屋を後にし、開陽台で北海道の広さと丸い地球を実感。雄阿寒岳雌阿寒岳の中間の阿寒湖観光地アイヌコタンを観光し、北海道の広い大地の直線道路をひたすら走る。足寄から清水まで一般道路、清水から道東自動車道に上がり千歳で野田さん宅によりキャンプ機材を収納し、北海道土産を購入して苫小牧港へ到着。名物ホッキ丼を食し、フェリーへ搭乗。一風呂浴びて北海道への別れを惜しみつつ乾杯! 毎日飲んで食べて体重が上昇。今回の北海道ツアーは、地の利に詳しい野田さんが計画してくれたからこそ出来た事です。野田さんには大変お世話になり心より感謝申し上げます。

H24.9.24
仙台港10:00=東北自動車道路=JR東浦和16:00
(錦織:記)