甲斐駒ケ岳赤石沢奥壁 Aフランケ赤蜘蛛ルート、奥壁中央稜
2006年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:米田、牛山

日程
8月18日(金) 八王子21時発、竹宇駒ケ岳神社23時着、テント張って寝る。

8月19日(土) 竹宇駒ケ岳神社(6:00)-八合目(15:00)C1
天気:曇り時々雨 傘をさして黒戸尾根を登る。疲労困憊して八合目着。
八合目の鳥居は片側の柱が倒れていて、1本の柱しか立っていなかった。
テント張った後、米田八丈沢方面へルート偵察。
牛山は八丈バンドを30分ほど歩いて中央稜取り付き手前の水場へ水汲みに行く。
雨だれのような水を30分かけて約3リットル集める。

8月20日(日) 
(5:00)C1―(6:00)赤蜘蛛ルート取り付き―(6:30)登攀開始―(14:00)Aフランケの頭、
登攀終了-C1=C2(15:00)
天気:晴れ時々霧
フィックスロープを使いながら、八丈沢を下降して赤蜘蛛ルート取り付きに達する。
奇数ピッチ米田、偶数ピッチ牛山リード。
1ピッチ目最初のハング越えにちょっと苦労。
2ピッチ目、ハンドクラックの走るV級のきれいなディエードルだが、
クラックに慣れていないためうまく登れず人工で登る。
4ピッチ目V字ハング越えはピン多く簡単。
6ピッチ目フィンガークラック沿いをカムを決めながら人工で登る。
フレンズが3個以上残置されていた。7ピッチ目米田が豪快にカンテを回り込んでいく。
しかし、ガスのためあまりいい写真が撮れず。
ガイドブックの通り、9ピッチを終え2時ブッシュ帯に入り登攀終了。
そのまま登ると朝通った道に出てテントに戻る。
その後水取りに行くが、昨日水を取った水場は水が涸れていて焦る。
結局さらに10分くらい進んだIII級の岩場の上に滴る水を40分かけてやっと3リットル採集。

8月21日(月)
C2(5:00)―奥壁中央稜取り付き、登攀開始(5:30)―登攀終了、登山道に出る(9:50)
―甲斐駒ケ岳頂上(10:05)―C2(11:30)―竹宇駒ケ岳神社(16:30)

天気:霧時々曇り、後晴れ

水場のそばの中央稜取り付きに5時半。
取り付きは分かりにくいが、ハーケンがあってなんとなく登れそうなところから始める。
米田から登攀開始。IV級ということだが、意外に手強い。
夜露のためシューズも濡れていて怖い。
2ピッチ目は草つきの歩き。
3ピッチ目、出だしの難しいフェースを1本のリングボルトを使ってA0でなんとか越えるとハーケンが見つかる。
4ピッチ目、フィストより広いク ラック沿いに牛山リードで行くが、レイバック気味に越えようとしたところ、足が滑って落ちてしまった。
幸いどこも打たずかすり傷で済んだ。ここを米田に代わってもらい越える。
その後、踏み後に沿ってブッシュ帯を登るが、途中でわからなくなる。
大トラバースの後に出現したやや難しいフェースを登ったら登山道に出た。
ブッシュ帯は結局7ピッチ。ロープをたたんで、甲斐駒ピークを踏むが、ガスで視界ゼロ。
天場に戻ってテントをたたみ、重いザックを背負ってひたすら下る。
5合目の下のやせ尾根あたりでようやく晴れ間がのぞいた。
駒ケ岳神社に着くと、そこは川で水遊びをする観光客でいっぱい。

感想:米田さんと一緒に行くと、技術体力ともに自分のはるか上を行っているので、
何かと任せてしまい反省。
 また、今回自分の体力の無さのため行動が遅くなり迷惑をかけた。
キャメロット1セットを背負って黒戸尾根を登るのは大変だ。
さらに、人工登攀の登りも遅かった。
また、天気予報では晴れるはずが、ほとんどガスで期待した景色は見えなかった。
しかしながら、大変充実した夏山行でした。 (記 牛山)

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