会津駒ヶ岳
2019年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバーNN
期間:2019年5月3日(金)〜4日(土)

ゴールデンウイークは10連休。後半に長期の山行をあれこれ考えていたが、誰とも予定が合わず、かといってどこへも行かないのも悲しい…ということで、以前から行きたいと思っていた山へ、ひとりで行くことにした。山頂直下の山小屋泊まり(小屋の周りは幕営禁止)の1泊2日、残雪の東北の山を楽しんだ。

5月3日(金)晴れ
11:00駒ヶ岳登山口…14:30駒の小屋

早朝に自宅を出発し、電車やバスを乗り継いで登山口に着いたのはもう昼前。よく晴れていて日ざしが強い。歩き始めてすぐに汗だくになる。舗装道路を進み、木の階段を登って、山道が始まる。登り始めは全く雪がなく、休憩ポイントとなっている営林署の看板の先から雪が現れる。最初の急斜面を登りきり、ヘリポート跡の広場の先でアイゼンをつける。

晴れてはいるが気温がそれほど高くないのか、雪は思ったよりグサグサではなく潜らない。多くの入山者でトレースもしっかりついている。わかんを持ってきたが要らなかったかな…と思うが、まあいい。ルートはひたすら登りっぱなし。樹林のなか、緩い登りと、やや急な登りが交互に現れる感じだ。どんどん高度をあげていくが、少しずつ上空が雲に覆われてきた。左手に山がいろいろと見えているようなのだが、うっすら霞んでいる。ひときわ目立つ山容は燧ヶ岳だろうか?

森林限界を超え、木々がなくなると目の前に目指す会津駒ヶ岳の山頂が眺められた。歩いている人も見えている。 駒の小屋に到着し、受付を済ませる。翌朝も天気はよさそうなので、今日は行動終了。自炊スペースで早めに夕食を済ませ、19時頃就寝。

5月4日(土)晴れ
5:50駒の小屋…6:10駒ヶ岳(6:40出発)7:00駒の小屋(7:30出発)…9:20駒ヶ岳登山口

4:30起床。小屋の前でご来光を眺める。4:50頃に、きれいな朝日が昇っていくのが眺められた。感動。
自炊小屋で朝食を済ませ、空身で山頂を目指す。昨日の到着時は高曇りで周りの山々はうっすらと霞んでいたが、この日は快晴。周りの山々もきれいに眺められる。ゆっくりと登っていき、あっという間に山頂に到着。

文字通り360度の展望。先に到着していた方々が見えている山を教えてくださった。ひときわ大きく美しい山容の燧ヶ岳と至仏山。日光の山々もくっきりと眺められる。東側にそびえていたのは越後駒ヶ岳、中ノ岳、平ヶ岳。見えてはいないが、平ヶ岳の向こうは奥利根の山々が連なっている。北側にうっすらと眺められていたのは飯豊の山々らしい。

あまりにもすばらしい景色で立ち去りがたいが、帰りのバスの時間もあるので、後ろ髪をひかれる思いで撤収。写真を撮りながら小屋に戻って荷物をピックアップし、下山。早朝で適度に締まった雪は歩きやすく、あっという間に登山口に着いてしまった。

下山後は道の駅の温泉施設で汗を流し、檜枝岐名物のたちそばを味わい、バスと電車を乗り継いで帰途についた。

● 山行メモ
今回は公共交通機関利用で登山口に向かった。登山口へは会津鉄道の会津高原尾瀬口駅からバスで約1時間。会津高原尾瀬口駅へは浅草始発の特急電車があるが全席指定で、ハイシーズンは満席になるので早めの予約がよい(今回は予約失敗…)。下今市〜会津田島の区間は乗車券のみで利用可能、ただし座席は特急券=座席指定を持っている人が優先…という若干わかりにくいシステム。

駒の小屋:素泊まり3000円(食事提供はないが、カップ麺やアルファ米などの販売はあり)。収容30名、要予約。快適。

温泉:駒ヶ岳登山口から会津高原尾瀬口方面に徒歩10分程度、道の駅尾瀬檜枝岐に温泉施設がある。また、沼山峠方面に同じ程度の距離で日帰り入浴施設「駒の湯」がある。

ブナの林が快適な尾根を歩く

森林限界を超え、山小屋まではあと一息

小屋前から眺めたご来光

越後駒ヶ岳山頂か燧ヶ岳、至仏山を望む

駒の小屋の前から山頂方面を望む