谷川岳 幽の沢V字右ルート、一ノ倉沢中央カンテ
2013年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:牛山、植田
日程:2013年5月25〜26日

24日:22時つくば〜1時土合駅
25日:天気無風快晴。5時30分起床、谷川岳ロープウェー駅6時、一ノ倉出合7時、8時幽の沢出合、9時30分雪渓上端、石楠花尾根14時、堅炭尾根16時、芝倉沢出合17時30分、一ノ倉出合18時30分
予定よりやや遅れて起床、車でロープウェー駅駐車場まで移動し、歩き始める。一ノ倉出合駐車場でテントを張る。さらに林道を進み、幽の沢出合からすぐ雪渓を上がる。沢は完全に雪渓で埋まっていて、アプローチ至便。カールボーデンまで雪渓が続く。所々6本爪アイゼンでは苦しい傾斜だったが、バイルも使って何とか上がる。二股から上の雪渓はたくさんクラックが入っているが、安定していて問題なし。雪渓が終わったところでフラットソールシューズに履き替える。
少し上がったところでロープを付ける。3ピッチでリンネと言われている尾根の上部、4ピッチ目右の水流を渡ってトラバース、5ピッチ目右下に一旦下ってからV字ルートを登り始める。特に難しいところもなく、5ピッチ登って、最後2ピッチ草付きを登って終了。石楠花尾根の平らなスペースに出る。
ここからは、ロープ無しでも行けそうに見えたが、よくわからないのでロープを付けていく。が、2ピッチ目付近で植田君が雪渓の残ったルンゼの方に入り込み、そちらはかなり難しくてルートではなかったようだ。正規ルートと思われる尾根上を行くと、特に難しくないので、ロープを畳んで歩いた。16時に堅炭尾根に飛び出た。やっと安心。
堅炭尾根はとても整備された登山道だった。桜が咲いていたりして和む。景色も最高。しかし、下の方で出てきた雪渓の下りが大変だった。芝倉沢に出る長い雪渓では、6本爪アイゼンでは怖くて下れないので、笹薮の中を歩いた。ここは12本爪アイゼンが欲しかった。17時過ぎ林道に出て、幽の沢出合いではキャンプしている人たちにふきのとうの天ぷらなどをご馳走になって、18時半テント着。

26日:天気晴れ。5時起床、6時発、7時45分中央カンテ登攀開始、12時45分終了点、15時40分取り付き、一ノ倉出合17時、ロープウェー駅18時10分、下山。
この日もやや寝坊して遅れて出発。雪渓は大きく、簡単にテールリッジまでたどり着く。最近ジムに行っていないせいか、身体の動きが悪く、特に5ピッチ目と核心の7ピッチ目は登るのが大変だった。奇数ピッチ牛山、偶数ピッチ植田。
下降は凹状側に下りたが、四畳半テラスからの下りのピッチでは次の支点がよく分からず、途中の潅木でピッチを切った。その時、落石があり、草付きにバウンドして牛山の眉間に当たって出血した。目も痛くなった。その後下降のトップを植田に代わってもらう。そこから3ピッチで取り付きへ。この日は南稜中央稜変形チムニーとたくさん取り付いていたが、どうやら我々が最後になったようだった。(雲稜第一のパーティーはもう少し遅かったようだが)無事明るいうちにロープウェー駅駐車場に下山できた。


幽の沢二股付近の雪渓を登る


雪渓上部、カールボーデン


水流を渡る


V字岸壁


石楠花尾根から堅炭尾根を望む


石楠花尾根から下部方面