不動尾根
2012年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:久留島、牛山、西野、御手洗
日程:2012年5月3日(木)〜6日(日)
計画について
ブランクのある経験者と凍傷の治りきっていない中堅と初心者というパーティー。アプローチ30分のテンバで盛大な宴会をしつつ、あわよくば記録未見のルートにトレースし、冬の偵察もしてしまおうという計画。

不動尾根について
不動岳から南々東に高瀬ダムまでのびる尾根。記録は見ない。
藪はほとんどなく、雪が少ない今年の5月でも問題なかった。2月、3月など雪が多ければ、より楽しめそう。
全体的に適度な傾斜と尾根の広さが続き、すっきりとまとまっている。
展望もよく、ほとんどの場所で、高瀬ダム、唐沢岳、七倉岳が望める。晴れれば、槍も見えると思われる。
核心は2380〜2450の急登。場合によって、ロープが必要。
テントは、標高1670、2000、2380核心の手前などがよい。
北アルプス中央、2日間でいける、誰にも会わない初心者向きの好ルート。

5月3日(木) 晴
七倉14:15 高瀬ダム16:15 不動沢キャンプ場16:40

前夜から今朝にかけての大雨の影響で、七倉から先車両通行止め。仕方なく、冬の偵察をしながらだらだら歩く。桜はまだつぼみ。キャンプ場にテントを張り、不動尾根取り付きを偵察するが雪が全く無くて不安。水場はブナ立尾根取り付きの脇。焚き火を盛大にやる。今回のメインは山で刺身。信濃大町で買ったのに暑すぎてやや色が悪くなったのが残念。


5月4日(金) 曇りのち雨
BC5:30 1680m7:30 2293m10:30 稜線12:20 不動岳13:00  下山開始14:30 2230mから沢へ15:30 滝16:10 不動沢17:00 BC17:30
1300 登山道が濁沢に出たところから取り付き。
1300〜1550 藪(しゃくなげ)は薄いが雪の気配が無く先が見えず不安。

1550〜1680 雪は無ないが、藪も無くなり歩きやすい。
1685先 やせ尾根〜岩峰を左から巻く。やさしいが、ぼろぼろの岩。
1800〜2000 急登。やっと雪が現れる。岩の間を縫うように進む。ここを下る時は、ルートファインディングの力が問われそう。このあたりから、展望抜群。唐沢岳や七倉岳の尾根が格好いい。

2380〜2450 ブッシュの急登〜急な雪壁。出だしは尾根やや左から、途中で右の雪壁に回りこむ。今回登り下りともロープを出さなかったが、慣れていないメンバーは少し怖かったようだ。重荷の時や、雪質次第ではロープをだすところだろう。
主稜線  稜線の雪庇はとても小さい。稜線にあがると風があり、雨のような雪も降ってくる。ここで初めてオーバーズボンやオーバーミトンを装着。不動岳山頂の標識は実際の最高点より船窪側に少し下りたところにある。烏帽子岳まで縦走の予定だったが、南沢への下降で30分以上迷い時間切れとなる。

下降  2230mまで同ルート。ここから左の斜面へ。シリセードでギリギリいけるくらいの適度な傾斜が続く。やや右により過ぎてしまい1750付近で滝が現れたため、小尾根から左に戻る。1700の小滝を懸垂で降りるとすぐに不動沢にでた。

5月5日(土) 晴、強風、夕方雷雨
6:30に起きて、前日の雨で濡れたものを干す。10:00から不動沢探検。昨日降りた支沢 上の堰堤を左から越えてしばらくのところで、渡渉ができず先に進むのを断念。ふきのとうをたくさんとってテントに戻り、焚き火でいためる。観光客が次々上がってくる。濁沢大滝を往復しているようだ。

5月6日(日) 雨
高瀬ダムからタクシーでおりる。

記録、久留島