越沢バットレス
2011年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:久留島、植田、横山、錦織、小野寺

日程:2011年5月21日

翌日の日曜日は雨の予報とのことで、当日午前8時半に青梅線・鳩ノ巣駅に集合、一名30分遅れる。
この日は、特にここ一年以内に入会した人たちに対して、岩登りの基礎を講習しましょう、ということだった。つまり登るだけでなく、確保の方法、懸垂下降のトレーニングが主な目的だった。

駅でちょっとしたお勉強の後、いつもの道を歩いて向かう。今日も暑そうだ。皆久しぶりだったせいか登山道から沢に下りる道を間違えてしまった。少し戻ると後発の別のバーティが我々の前を行く。登山道からの下り口は合っている。少し下り、その先で彼らが柵を越えようとしていたら、突然怒鳴られていた。どうも、下りてから道を一つ別方向に行ったらしい。それを見た我々は柵一つ隔てた道を思い出し、事なきを得た。今後も注意せねばなるまい、、、などと考えながら、涼しい沢道に入り、バットレス基部に着く。

左から第二スラブ、第一スラブ方面。我々はさらにその右を登った。

さて、最初は懸垂下降、川べりに近い木を使っての練習。アンカー(セルフビレイ)の取り方、2本のロープの結合方法(ダブルフィッシャーマン)、支点の取り方、下る体勢などについて久留島CLから説明がある。彼は本職が学校の先生だ。
最近の懸垂下降はエイト環ではなく、確保機器としても使用されているATCが圧倒的に多い。ロープも全体的に細くなっており、要するに摩擦があまり効かず滑りやすい側面がある。新しい機器はそれに対応しているが、古い機器は当然対応していない。いつまでも一時代前の感覚だけでは対応が難しい。とは言いながら登る時はシングルロープで登っている人も少なくなく、ロープの太さと機器については、十分に注意する必要がある。
実際に何度か下る。他のメンバーも各々の方法を見せあいながら、つまり自分に合った方法を再確認しながら、下ってみる。
その後、「天狗の肩」と呼ばれる付近に移動してトップの確保についての説明と登攀・懸垂下降。

13時30分 昼食のあと、今度は第一スラブに近いルートから再度「天狗の肩」に、さらにその上部へと。スラブがきつい。しかし、登った後の上の沢の水は、たまらなくおいしかった。

横山も久しぶりということで、ここからクライミングシューズに履き替える。
2人と3人の2バーティに分かれ、トップは勿論 久留島そして横山。

登攀終了、そして40mの懸垂下降を終えて基部に戻った時は既に17時30分になっていた。
我々の採ったルートはルートグレードでW+(関東の岩場H元年版)らしい。

そして、、お決まりのコース。

暮れ行く鳩ノ巣の駅

ついつい、電車を逃す回数が増えていく。そして夜も更けていった。
以上。