5月合宿後半 西俣出会BC
2011年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:牛山、久留島、西野、長坂、池部、田仲、錦織、小野寺(記)

日程:2011年5月3日〜7日

1st step 赤岩尾根〜鹿島槍ヶ岳/赤岩尾根〜爺ヶ岳、共に西沢下降
2nd step 鹿島槍ヶ岳東尾根〜西沢下降

1st step 日程 5/3〜5/5
メンバー 牛山、久留島、西野、長坂、池部、田仲、錦織、小野寺
2nd step 日程 5/5〜5/7
メンバー 牛山、西野、錦織、小野寺
記録 小野寺
写真 牛山、長坂、池部、錦織、小野寺

行動概要
5/3
久留島、長坂、池部、田仲、小野寺は大町温泉から、コンビニで買出ししながら大谷原に、牛山、西野、錦織は朝方に各自の家を出発、高崎線倉賀野で合流、そのまま牛山の車で大谷原に、夫々到着する。既に昼を回っていた。その後共同装備の配布等行い出発する。

下図、5人は針の木雪渓後風呂に入り合流

そして8人全員が揃う



大谷原から西俣出合に向けて出発する。途中にはふきのとうが出ており、採りながら歩く。1ピッチ目と少しで出合に着く。テントが何張か既に張られていたが、もう少し上に、ということで北俣に入り込み、1つ目の堰堤の上にテントを張る。もっと上にも平らな箇所があったが、水場に遠かった。この場所は木があまりなく焚き火が出来なかったのは心残り。この頃から雨がちらつく。牛山、久留島、小野寺で偵察に出かける。遠くはガスっていて視界はよくない。予定のダイレクト尾根は早々に外れる。鎌尾根のすぐ下には新しいデブリが残っており、久留島が慎重論、従ってこれも外れる。結局赤岩尾根、ということになり、尾根下部まで様子を見に行く。その時に向かい側の東尾根からでている下がややルンゼ状で上部か尾根になっている箇所があり、取り付きの候補とする。

今回の行動範囲は西俣出合を起点に爺が岳から鹿島槍ヶ岳となる。
下図は黒部の衆「黒部別山-積雪期-」付録地図から抜粋。爺が岳2670mの表記は中央峰、北峰は2631mとなっている。鹿島槍ヶ岳北峰は2842m、南峰は2889m。

テント内風景


5/4 晴れ及び曇り
3時30分 起床、5時30分出発。全員で赤岩尾根、その後に爺が岳班と鹿島班の4人ずつ2組に分かれる。下りは冷乗越から急な雪壁を下り、すぐ西沢をシリセード。

登りの最初は牛山がリードするが、途中から久留島が出てあれよと言う間に距離が離れていく。その後、牛山、錦織、小野寺の3人は遅れて行くが、牛山は翌日以降見事に立ち直った。
ルートはテント場裏から回りこみすぐに夏道に入った。小野寺の記録は7時30分に高千穂平、9時45分に冷乗越だが、この間で久留島等とは1時間程度の差があったようだ。 風が結構冷たかった。

雪壁の手前にて

雪壁を過ぎた上部


9時45分に赤岩終了地点で2組に分かれる。
1班 鹿島槍ヶ岳 久留島、西野、池部、田仲
2版 爺が岳   牛山、長坂、錦織、小野寺

13時30分には冷小屋で落ち合いましょう、ということになった。この時久留島は「爺が岳は3つ登って始めて登ったと言える」のような意味のことを言っていた。
要するに一番近い北峰だけではダメヨ、のつもりだったと思う。結局2班は長坂の強い希望で一番遠い南峰に行くことになる。北峰、中央峰はパスした。

下図 爺が岳南峰


11時10分 鹿島槍南峰着、25分発 12時30分 冷小屋着。
下図は1班、鹿島槍ヶ岳パーティ


13時30分に合流し、14時出発、赤岩尾根を下る最初はロープで確保する。
15時30分 尾根の安全地点に出て、西沢をシリセードとなる。


約1時間で下り、BCに17時30分頃に戻る。

びっくりしたことに、又ありがたいことに留守中差し入れがあった。松本の中島俊哉がわざわざBCまで来てくれたようだ。書置きと馬肉、ロースハムがテント内に置いてあった。
大谷原まで車で来てそこから彼の足で往復2時間程度か? BCは堰堤の上だったが来てくれたのだった。早速皆で頂いた。感謝感謝。

5/5 天気 快晴
3時30分起床、5時50分出発、しかしその前に本日帰る久留島、長坂、池部、田仲の4人が東尾根に上がるルートにステップを切ってくれた。それも稜線上まで。おかげで比較的楽にあがることが出来た。


 下図2枚 サポートしてくれたバイルダンシングチームの面々


おかげで我々はかなり早いペースで先に進むことが出来た。
8時30分着/8時45分発 一の沢の頭
9時40分着/10時発 二の沢の頭
11時30分着/12時発 第一岩峰手前
13時40分着/14時発 第二岩峰手前
15時45分 第二岩峰を抜け雪稜に出る
16時 荒沢の頭 テント設営
となる。
風もあまりなく暖かい、天気も良い、そして何より周りに人がいない。全く我々だけであった。 回りの景色を堪能しながら、或いはこれから先に出て来るであろう岩峰を気にしながら、先頭を牛山が悠々と、西野が気合たっぷりに、錦織が淡々と、思い思いのペースで進んでいく。いや、個性的な面々だ、とつくづく思う。
第一岩峰までの雪道は所々やぶが出ており不安定な箇所もあった。第一岩峰取り付きも雪と草付、そしてやぶ道ありでけっしていいとは言えない。
第二岩峰はロープを使用して抜け雪稜に出る、牛山トップ、西野、錦織、小野寺と続いた。
核心部があり、一瞬、登れなかったらどうしようかと緊張したものである。

一の沢の頭から

二の沢の頭から


一の沢の頭 と 二の沢の頭の中間

第二岩峰取付にて


第二岩峰を過ぎた雪稜

荒沢の頭にて幕営


夜も満点の星、大町の夜景がきれいに見える。


5/6 本日も快晴
5時起床 7時出発

出発前

鹿島、北峰を目指して


槍・穂高方面がよく見える

8時30分 鹿島南峰着、バックは剱岳


剱岳の雄姿

遠くに白馬、白馬旭

下り方面

9時 南峰発
10時 布引岳
10時30分着/11時発 冷小屋
12時 冷乗越 全員ノンロープにて下降、西沢経由
13時 西俣出合、デポ回収
15時 大谷原着
少し休憩の後、幕営、酒等買出し、夜は久しぶりにのんびりと宴会

5/7 遠くは曇っているが徐々に晴れてくる。西野さんの新型ガソリンストーブの実験成功
朝食の後、温泉につかってゆっくり帰京。

総括・反省は代表がすると思うので、省きます。
個人的には7日間は結構くたびれました。皆さんのおかげで無事ケガもなく終了しました。普段は食べない夕食のご飯、生米からも作りましたが、おかずと共に7日間おいしく頂きました。そしてお酒も今まで通りおいしく頂きました。ビールも沢山頂きました。
ここに御礼申し上げます。
いつものことながら、提供してもらった写真はサイズのこともあり全部を掲載することは出来ませんでしたことをお詫びします。
映画「岳」見ました。また山にお出でよ、と言っていました。そうしましょ。