八ヶ岳 阿弥陀岳北稜
2011年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバー:西野、長坂、植田

日程:2011年4月2日〜3日

2月3連休の八ヶ岳のリターンマッチを4月第1週にしたいと、以前から長坂さんと話をしていた。震災はあったが、余震も最近はなくなり、交通機関も問題なさそうだ。八ヶ岳近辺は地震の被害もないらしい…ということで、植田さんをまじえ、3人で予定通り決行することにした。

4月2日
11:30美濃戸口…15:00行者小屋
朝7:20の新宿発高速バスで茅野へ。高速バスは新宿〜茅野が往復5000円。特急電車の半額ぐらいの金額だ。高速バスの茅野バス停から、美濃戸行きの路線バスが出るJR茅野駅までは徒歩15分ほど。急ぎ足で駅に向かい、なんとか10:25発の路線バスに乗れた。天気はよく、バスの車窓から八ヶ岳の山々がきれいに見渡せた。

美濃戸口からスタート。震災があり、全員が1カ月ぶりの山歩き。山を歩くのも、重い荷物を背負うのも久しぶり。美濃戸山荘から南沢のルートを歩き、行者小屋へ。いつもは何とも思わない道なのに、足が上がらず、荷物がとても重く感じる。それでも15時頃にはテン場に到着。テントを張り入山祝。夕食はタイカレー。無印良品の「手作りキット・タイ風グリーンカレー」を使ったが、かなり美味。19:30ごろ就寝。

4月3日
5:35行者小屋…7:15第一岩峰取付…9:00阿弥陀岳…10:00行者小屋(11:30出発)…14:00美濃戸口 4:00起床。野菜多めのラーメンの朝食後、スタート。天気は曇り、風はほとんどなく、気温もさほど低くない。文三郎尾根はしっかりとしたトレースがついている。北稜との分岐から先も、トレースはあったが、今日は私たちが一番のりだったらしい。雪は例年より多いと聞いていたが、たしかに昨年3月に登ったときとそれほど変わらない感じだった。適度にしまって歩きやすい(でも急な登りで足がなかなか進まない)。周囲の山々を眺めつつ稜線を歩き、第一岩峰の取り付きに到着。後ろから来ていたガイドの2人パーティーに先に登ってもらい、ゆっくりと準備をする。

天気も悪くなく後続もいなかったので、全3ピッチ、トップを交替しながら登ることにした。岩の出ているところはほとんど雪がついておらず、快適に登れた。終了点でロープをしまい、山頂へ。誰もいない山頂で360度の展望を楽しんだ…が、少し風が強く、寒かった。下山は阿弥陀岳山頂から中岳のコルへの下りが相変わらずかなり急だった。前夜に積雪がなく、雪がかなり締まって安定していると考えられたことから、中岳沢から行者小屋のテン場に直行することにした。
※実際には、中岳沢ではなく、沢の赤岳寄りの斜面をトラバースするように進んだ。後から思うに、下手に不安定な斜面をトラバースするより、沢を下ったほうがよかったかもしれない。もっとも、中岳沢にはトレースがなく、進めばかなりのラッセルになったと思う。

行者小屋のテン場で少しお茶をして、テントを撤収して下山。八ヶ岳山荘の風呂にゆっくり浸かり、茅野駅で軽く打ち上げをし、高速バスで帰京した。天気にも恵まれ、とても気持ちよく久々の雪山が楽しめた。