白馬岳主稜
2008年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
日 時:平成20年5月3日〜4日
メンバー:結城、下田、山田
コースタイム
3日
猿倉(6:00) → 主稜取り付き(6:30) → 八峰(8:00) → 二峰(13:00) → 頂上(14:30) → 村営小屋(15:00)
4日
村営小屋(6:30) → 猿倉(8:30)

記録

2日
 浦和を9時に出て関越道に乗るがすでに渋滞が始まっていた。さすがゴールデン ウィーク。しかし、山屋でもないのに夜に出ていったいどこに泊まるのだろうかと 考えているうちに猿倉に到着。すでに3時近かったこともありすぐにテントを張っ て就寝。

  3日(晴れ)
 関東は雨が降っているようだが長野は晴れていた。すでに駐車場にはたくさんの車 が駐車しており、続々と出発していく。
 我々も準備をして6時に出発。主稜の取り付きまではトレースがばっちりというよ りすでに登山道のような状態になっていてわずか30分で着いてしまった。主稜の 取り付きは、大雪渓の広い斜面を横切って取り付く。すでにたくさんのパーティー が取り付いていてトレースもばっちりだ。上部を見ると2パーティーが八峰へ向か って登っていた。
 取り付きから八峰まではひたすらダラダラとした登りが続く。日差しが強く風もな いせいか異常に暑い。毛下着一枚で十分だ。
 八峰からはいよいよ主稜の始まりとなる。まずは六峰までだが、ここ最近の暑さの せいかところどころ雪が解けて岩が露出している。途中雪面が切れているところも あり慎重に越えていく。最後の急な斜面を登りきると六峰で、ここから主稜の全体 が見渡せた。すでに最後の雪壁に取り付いているパーティーも見える。  六峰からは快適な雪稜を楽しみながら二峰まで登っていく。今日は気温も高くとこ ろどころで雪崩の音が聞こえる。トレースがあるとはいえ雪はグズグズで急な斜面 を登るときはかなり緊張した。
 二峰に着くといよいよ最後の核心部だ。頂上直下の雪壁では、最初の取り付きから 前を歩いていた3人組のパーティが登っているところだった。
 雪壁は結城さんがリードをしてその後に下田、山田と続く。ここは日が当たらない せいか雪がしまっていて登りやすい。ダブルアックスでガシガシ登っていくとひょ っこり頂上に出た。頂上からは360度の景色が堪能できた。
 当初の計画では主稜の途中でC1とする予定であったが、1日で抜けられたので村 営小屋で幕営することにした。村営小屋のテン場では雪解け水が流れていたので水 を作る必要もなくまったりとした時間を過ごすことができた。

  2日目(快晴)
 今日は下山。朝6時半に出て大雪渓をひたすらくだって猿倉に8時半に着いてしま った。

(感想)
 白馬主稜は過去に2度トライしたが、いずれも取り付きまで行くことすらできずに 敗退していた。今回3度目の正直で登ることができてとっても満足であった。  ただ、時期的には4月のほうが雪が締まっているし岩も露出していないものと思わ れる。雪崩も多かったし1日で雪の状況は大きく変わってしまうだろう。

(記:下田)