オツルミズ沢
2022年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバーYK, DS
期間:2022年9月25日〜26日


2022/9/25~26 両日とも晴れ
9/25
越後三山森林公園駐車場(5:00)〜オツルミズ沢出合(5:30-6:00)〜巻道〜カグラ滝上(8:00)〜下部雪渓(8:20)〜サナギ滝下(10:20)〜サナギ滝上(12:30)〜高巻き〜大滝下BP(16:30)
9/26
大滝下BP(5:30)〜大滝下(6:15)〜大滝上(8:00)〜上部雪渓入り口(10:15)〜駒の小屋(13:45-14:05)〜駒ヶ岳山頂(14:25)〜十二平(17:10)〜越後三山森林公園駐車場(18:00)

今回のパートナーはDS君。DS君の希望で、上越オツルミズ沢へ行くことになった。
自分は沢はそれほどやっておらず、初めて聞く沢だったが、この機会を逃すともう行くことはないだろうと思ったため、行くことにした。
 この沢に行くために、ラバーの沢靴とファイントラックのフラッシュラッドを購入。そして濡れても大丈なように、初めて専用のマップケースも購入した。

<1日目>
慎重に天気予報を見極め、日・月で入山することにした。
駐車場から20分ほどで、オツルミズ沢の出合着。水量は若干多いように見える。ルート
図にある巻道の赤テープを探すが、見当たらないので、かなり先まで行ってしまい時間をロス。出合に戻り、左岸の踏み跡に入った。赤テープは取れてしまったようだ。
ルート図では、この巻道はカグラ滝の下に出ると書いてあったが、踏み跡らしき道を上へ上へと辿った結果、カグラ滝の上に出てしまった。巻道のどこかで左へ入る道があったはずだが、見落としたようだ。
巨岩帯の先に最初の雪渓があり、際を登り、サナギ滝下へ。サナギ滝は水流左を3Pで抜けたが、最後のクラックは出だしがシビアで、苦労して抜けた。サナギ滝上からはゴルジュ帯に入るが、途中左に曲がっていて先が見通せず、行けるかどうかが判然としない。遡行図には、小さく巻くのがポイントと書かれているが、右岸の高巻き途中からその先を見ると、一見登れそうにない。別の遡行図を見ると、こちらは大きく大滝の手前まで一気に巻いている。
 大きく巻くことにして進み、右岸から流入してくる沢を降りようとしたが、どうにも降りられず、再度高巻いて、大滝の下にある雪渓の直下に懸垂でおりた。
 巻き終わると既に16:30。ビバークできるポイントは、大滝下の雪渓直下しかなかったので、1日目はここまでとした。

<2日目>
予報通り、2日目も天気がいいことに感謝しながら、最初の滝(釜)を左岸から高巻く。雪渓をやり過ごし、右岸のルンゼ状をあがり、途中から右へトラバース。トラバース先に懸垂のポイントがあったので、ここから懸垂でおりた。降り切ってから、大滝に取り付き、3Pで抜けた。
大滝上からは雰囲気が変わり、やや源頭っぽい優しい渓相に変わった。核心部は終わったかと思うものの、上部雪渓の厳しい高巻がまだ残っている。沢沿いに進み、ほどなくして上部雪渓の入り口に着いた。
 かなり上部(2~300M(以上?))まで雪渓が残っているのが見えたので、ここで初めてチェーンスパイクをつけて歩き出した。
 ほぼ雪渓の上を行けたので、心配していた草付きの高巻きはしなくて済んだ。雪渓の最後(上部末端)からは、左岸を少し高巻いて、沢に戻った。チェーンスパイクは、藪漕ぎでも非常に有効で、こんなに効くなら、1日目からつければよかったと思った。
最後の課題を抜けてからは、次々に出てくる小滝をクリアしながら進み、駒の小屋の水場へ。そこから登山道をあがり駒の小屋についた。大滝を境に上と下とでは、全く違う雰囲気の沢だったが、無事登り切ったことに安堵した。
小屋からは、駒ヶ岳山頂を踏み、長い急坂の下山路を駐車場まで歩き、日没直後に到着した。

<最後に>
かなり手強い沢ということは事前に分かっていたので、訓練山行を2回実施(西ゼン、金山沢;2回目は雨天による代替えルートでしたが)しました。ここで上越特有のスラブとラバーソールの効き具合を体験できて、非常に有効でした。
 パートナーのDS君の事前の綿密な天候と水量チェックには、オツルミズに行ってみたい、登り切ってみたい、という強い意気込みを感じました。自分1人では当然行けませんし、自分からこのタイプの沢へ行く計画を立てる事もなかったでしょう。
 無事に登り切ったことに安堵するとともに、パートナーに感謝です。お疲れ様でした。


サナギ滝


サナギ滝の登攀


サナギ滝の登攀


高巻き中、大滝を望む


上部雪渓