巻機山 登川 金山沢
2022年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
メンバーDS・YK
期間:2022年9月17日


山行タイム:
9/17(土)、古峰山登山口付近駐車場(1:45)黒岩沢出合(1:00)第1スラブ下(0:45)第2スラブ下(1:10)第2スラブ上(1:15)二俣(0:45)割引岳(1:50)桜坂駐車場

連休の土日で宿題になっているルートをいくつか用意していたが、台風接近でまたもや持ち越しに。新潟県は天気が保ちそうだったので計画ストックの登川金山沢に行くことにした。

前夜に越後湯沢駅でピックアップしてもらい桜坂駐車場で泊まる。今回は入山口と下山口が少し離れているため駐車場の片隅に車回収用の自転車を1台デポした。

9/17(土)、晴れ
4:50、桜坂駐車場
日の出前に入山口へ向かうが、この入山口までが分かりづらい。国道291号を北上して姥沢川を渡って1つ目の曲がり角に「上姥沢入口→」という道路標識がある。その最初の目印を曲がり、突き当たりを右に行くとナビやMAPには出てこない林道がいくつか出てくる。あとは古峰山登山口を目指して国土地理院の地図を見ながら当たりを付けて進む。

5:35、駐車場
古峰山登山口付近の路肩に駐車。2台分のスペースあり。 朝焼けが美しい中、25000図で登山道マークになっている農業用用水路脇を進むが、すぐに踏み跡が消え入渓となる。 序盤は1hくらい巨岩のゴーロ帯。ボルダーのように全身で登る。
6:15、蜂の巣岩
人の顔より大きそうな蜂の巣が頭上にある。右から簡単に登れるのでさっさと進む。

6:50、10m滝
左右どちらからも登れた。この辺りからスラブっぽくなってくる。

7:20-7:30、黒岩沢出合

7:35、多段30m滝
左岸に踏み跡があり簡単に小さく巻ける。 巻き終わると支沢の出合に出て、続く2段50m滝が見えてくる。

7:45、2段50m滝下
左岸から踏み跡を辿って巻き始める。結構直上したところで踏み跡が消失し、藪漕ぎトラバースで落ち口に出る。

8:05、2段50m滝上

8:30-8:45、第1スラブ下(1070m付近)
一枚岩のスラブ滝を気持ち良く登りきると目の前に第1スラブが現れる。ルート構成や名前が西ゼンとデジャブするが、素晴らしい景観には変わりない。それにしても台風が来るとは思えない穏やかな晴れっぷりである。
第1スラブは左壁を登る。岩と草付きのコンタクトラインを進む。ロープは使わなかったがスリップ厳禁。

9:25、第1スラブ上
第1スラブのラストは大きな岩溝の開いたスラブ。これを越えると上下のスラブを分つ7m滝が現れる。右岸から巻く。

9:30-9:45、第2スラブ下(1250m付近)
左壁から登る。 中間部まではフリーで登ったが徐々に傾斜がキツくなり不安を感じ始めたのでロープを3P出した。 1P目、スラブの途中で微妙な場所だがカムでビレイポイントを構築。40m程フレアしたクラックを使いながら凹状スラブを慎重に登り、灌木帯で丁度よい小テラスがあったので切る。途中に曲がったハーケンが数枚打ってあった。
2P目、岩の染み出しで出だしが滑っていたが、沢履のフリクション頼みというタイプではなくカチがいくらかあるスラブだったので問題なく40m直上。 3P目、落ち口を目指して20m。少し登ってからトラバース。ルート取りが微妙だったのかトラバースの滑りが酷く緊張した。 カムは小さいサイズ(1番以下)が活躍。ハーケンが打てそうなリスもいくらかあった。

10:55-11:05、第2スラブ上
スラブ帯が終われば核心部は終了。この先登れる綺麗なナメ滝がいくつか続く。

11:15、ナメ滝3段30m
左岸の草付きから巻いた。

11:50、二俣多数(1550m付近)
左から支沢が何本か入ってくるが右へ右へ進路を取る。 青空の元、稜線が見え始めナメと相まって美しい。沢も穏やかな源頭の様相を呈してくる。

12:20-12:30、2:3二俣(1720m付近)
左俣へ入る。 水が枯れてきたので下山用に汲む。 左俣へ入ってすぐの枯れた二俣は右に入る。(もしかしたらここで左に入っていれば藪漕ぎが軽減されたかも?) 1800m付近から藪がうるさい。水も完全に消失してきた。しかし薮っぽいものの最後まで足元は沢筋であった。藪漕ぎとしては短いし易しい部類。

13:00、登山道(廃道)
上から見るともっと左の方が草原で藪が少なかったように見える。 この割引岳〜古峰山登山口への登山道は現在廃道扱いらしい。これが使えると駐車場まで直接降りられるので残念。上部は登山道が見えているが下部が薮なのだろうか。

13:15〜13:25、割引岳
天気が良く360°パノラマビュー。山々の色味が若干秋めいてきたのを感じる。先日登った西ゼンのスラブや谷川国境稜線、来週予定の越後三山がよく見えてテンションが上がる。水無川真沢の中流部あたりにはまだ大きな雪渓が残っていた。

13:35-13:55、巻機山
何故かすぐ隣の牛ヶ岳の方が標高が高いので一応往復してみる。

14:05、巻機山避難小屋

14:15-14:20、ニセ巻機山

15:40、桜坂駐車場(有料1日500円)
日帰りにしては長い沢で、他人の記録を見ていると結構な確率で残業していたため想定はしていたが、結果的にはかなり順調に登ることができ17:15の最終バスまで時間を余すこととなった。
YKにデポした自転車で車を回収していただき清水バス停で合流した後、風呂も入らずまっすぐ帰京。
西ゼンと違い今回はラバーソール正解だった。