巻機山 登川・米子沢 谷川連峰・仙ノ倉谷・西ゼン
2003年度山行報告 (C) 昭和山岳会(東京都山岳連盟)
2003年9月27日〜28日
ンバー 久留島、下田、荒木(雷鳥クラブ)

9月26日 22時東武東上線本川越駅で久留島、荒木と落ち合う。関越道に乗って六日町で下りる。途中ジャスコで酒とつまみを買い米子橋へ向かう。米子橋の駐車場にはすでに10台近くの車が止まっていた。

米子沢

27日 5時頃あたりが騒がしくなってきたので起きると、昨日よりも車の数が増えていて多くのハイカーでにぎわっていた。飯を作って出発の準備をする。あたりを見回してもどうやら沢登りは私達だけのようだ。静かな遡行が期待できる。天気は曇りであまり気分が乗らないが6時半出発。駐車場を出てすぐの米子橋の左岸より入渓する。入渓しいくつか堰堤をこえると延々とゴーロが続く。いったいいつまで続くのかといやになってくる。一時間ほど歩くとようやく沢らしくなり最初の30mナメ滝が出てきた。ここは左岸から簡単に越えられた。途中後ろを振り返ると荒木がきていない。久留島は先に滝を登ってしまっていて戻れないというので下田が引き返してみると、5メートルほどの滝で苦戦している。しばらく待ってみたが一向に登れる気配がしないのでスリングをだしてブッシュにかける。ようやく登ることができた。

入渓して2時間ほどで栂ノ沢が左岸から出会うところに着いた。ここから小滝やナメ滝が連続して現れてくる。どれも簡単に登ることができ楽しい。しばらく行ったところの8メートルの滝では久留島は簡単に登ったのだが荒木がまたしても登れない。お助けロープを出して登る。ここでは真ん中あたりのテラスのような場所に二人で乗っていたのだが荒木が滑って落ち、テンションをかけたのでその反動で下田がテラスから4mほど落ちてしまった。幸い下が淵であったのでかすり傷と打撲で済んだようだがどんなところでもセルフは取るべきであった。そのあと荒木はしきりに下田に謝っていた。

ようやく滝も少なくなり視界が開けてくると、今度は数百メートルは続いているであろう大ナメ床となる。下部のゴーロが嘘みたいである。この大ナメを見ればこれまでの遡行も納得できる。ここで滑ったら最高だろうなぁと冗談をかわしつつ大ナメを満喫する。

やがて水量も少なくなり最後の滝を越えるとたおやかな草原が広がってくる。わずかに色づいていてとてもきれいだ。踏み跡をたどって登ると巻機山への登山道に出た。巻機山の頂上では七輪で焼肉をしているパーティーがいてとてもおいしそうだった。そこから約1時間半で駐車場についた。
このあと土樽駅に移動する

西ゼン

28日 4時に起きると土樽駅には3組ほどのパーティーが寝ていた。飯を食べ一番に出発する。前日からの雨は止み星が見えている。車止めゲートからヘッテンをつけて一時間ほどで入渓点につく。途中ヘッテンをつけた2人の釣り師を見かけた。こんなに早くからいるとは。

準備をして6時半入渓。河原を歩いていくと遠くに大きなスラブが見える。遡行意欲が高まってくる。途中にきれいな滑り台状ナメ滝があり荒木がすべりに行く。夏なら気持ちいいだろうが9月下旬のこの時期では見ているほうが寒くなってくる。久留島も荒木に即されてすべってみるがあまりの冷たさにぶるぶるとふるえていた。荒木はこの後もう一回すべっていた。その後30分くらい行くと広大なスラブが出てきた。これが西ゼンを代表する第一スラブだ。ここは上部ですべれば120メートルほど下まで落ちてしまうのでスリップは絶対に許されない。しかし時間短縮のためロープは出さずに行った。久留島が最初に様子を見にトップで登る。どうやら右に寄りすぎたために左にトラバースをしなければならなくなったようだ。ここのトラバースはつるつると滑りそうでとっても怖かった。

第一スラブを抜け15メートル滝を登ると今度は第二スラブが出てくる。このスラブは第一スラブよりも傾斜は強いもののホールド、スタンスともに豊富であるため左右両岸どちらでも簡単に登ることができた。

この第二スラブをこえると沢は源頭の様相となる。右へ右へとルートを取りやぶこぎを30分くらいすると稜線へ出た。少し色づいた紅葉がきれいだった。下山途中に見える西ゼンのスラブの景色もきれいだった。

この後2時間ほどで駐車場についたのだが、帰りの林道の途中で車を岩にぶつけJAFを呼ぶはめになってしまった。そして21万もとられてしまった・・・。

感想
両方とも最初の河原歩きがなければとっても良い沢です。源頭付近の草原は夏ならばお花畑が見られるのではないでしょうか。初心者がいる場合はロープを出したほうが良いのではないかという場所がいくつかありました。
ちなみに事故がなければもっと楽しかったんだろうな・・・